2014年10月16日の日刊建設新聞に「ソーラーシェアリング+
新品種あしたば」の記事が掲載されました。
以下に記事を記載します。
土浦荒川沖に「ソーラーシェアリング+新品種あしたば」 の圃場を設置し、
東京大学による実証研究を行っている。売電とアシタバの収穫により、
雇用創出と農業地域経済の活性化を目指す。
農業地域では現在、畑作や稲作での低収入や長時間労働が経済的低迷を
引き起こして労働力が確保できずに、後継者不足と耕作地の放棄などが
発生している。これらの土地をアパート経営などへの転換とすると
地目が宅地となるため納税猶予ができずに重税となり、その結果土地を
処分せざるを得ない状況にもなっているという。
ソーラーシェアリングと新品種あしたばの栽培では、地主はソーラーパネル
による売電収入を得ることや、空中の事業者への貸し出しなどより
賃料を得ることが可能だ。
この場合、地目は変更されないため納税も猶予できる。
地主は、高収入なアシタバの栽培管理を行うことで、作業人員を雇用
しながら高収入が期待できる。栽培規模を拡大することなどにより
後継者問題も解決できるなど、耕作放棄地の解消と農業地域の経済
活性化にもつながるとしている。
この方法を行うためには、農地の一時転用手続きを行わなければならず、
この農地転用の許可申請には「知見を有する者の意見書」が必要となる。
東京大学では、土浦市に設置した圃場のソーラーパネル下でアシタバのCO₂
吸収能力実証研究を行い、そのデータを農業委員会に意見書として提出
することで農地転用手続きを進めていく。
新品種あしたばは、耐寒性があって越冬性にも優れるセリ科の植物。美味で
多収穫となるのが特徴で、CO₂吸収能力が大きく地球環境にも貢献する
ほか、素早いNO₂吸収能力も環境浄化に寄与している。半日陰による栽培の
ほうが生育が良好で多収穫となり、ストレスが少なくなってCO₂吸収能力も
大きい。ソーラーシェアでの栽培はパネル下を冷やすため、発電効率も向上
するという。